「プリンキピア続編」
第一部 陽電子−中性子説(同重体理論)

この論文は2001年9月14日付けで文化庁にて第一公開年月日の登録を行いました。登録番号は 第18418号の1

科学ジャーナリスト
邱 国寧 博士
(Guoning Qiu Ph.D.)
guoningqiu@aol.com

  

次のページ

 物質の根元は原子である。原子はさらに原子核と電子からなる。現在,地球上に原子量が268までの110元素の約1300核種が発見され,科学のデータブックに載せられている。この論文は元素発見の歴史を振りかえながら,原子核のいろいろな物理的,化学的性質を総括することによって,これまでの原子核理論に重大なの誤りが存在すると見出し,そして,これを取って代わる新しい原子核理論,すなわち「陽電子−中性子説(同重体理論)」を提出するものである。

陽電子−中性子説(同重体理論)は主に以下の五つの法則よりまとめた。

第一の法則 原子核は陽電子と中性子から構成される。

 原子核に陽子が存在せず、中性子とこれら中性子が吸着する陽電子から構成される。中性子数と陽電子数の相関関係は下記の式より求められる。また、原子核が実際に吸着する陽電子の数は、中性子かたまりの立体構造の体積によって決まる。異性体の存在は中性子かたまりの違う立体構造の体積違いによって、吸着する陽電子の能力の違いによって生ずる。従って、原子核に含まれる中性子の量は原子核の原子量として現し、原子核に含まれる陽電子の量は原子核の陽電荷数として表す。ちなみに、陽子は独立した核子ではなく、中性子一個と陽電子一個より構成された最小の核である。

Zp-陽電子の数,N-中性子の数,Rn-中性子の半径,Rp-陽電子の半径,Eb-核子の結合エネルギー
図1 原子核構造の邱国寧模型(Guoning Qiu model)説明図

第二の法則 元素の基本は原子番号ではなく,原子量である。

 地球上では,まず,1-260前後の中性子の数の同重体グループに分類され、元素の基本となる。次に,それぞれの原子核が自分の大きさや立体構造によって吸着される陽電子の数が決まり,陽電荷数が確定される。物質の化学、物理性質が原子の電荷に関連するため、実際では同じ電荷の同位体の形で存在する。また、43-Tcと63-Pmの安定同位体が存在しない原因は、地球上のいずれの原子核の立体構造でも43あるいは63個の陽電子を吸着することにならないためである。

図2 陽電子数と中性子数の相関関係図
高解像度図表(416KB)
a. 上記の式より求めた陽電子数と中性子数の相関図
b. 地球上存在する268安定核種の原子番号と原子量の相関図
c. a図とb図を単純に重合したもの。

 図2aに上記の式より求めた陽電子数と中性子数の相関図を示す。図2bに地球上存在する268安定核種の原子番号と原子量の相関図を示す。図2cに図2a図2bを単純に重合したものを示す。図2bに示された安定核種の原子番号と原子量の間に多様性が持つものの,原子量の増加に伴なう原子番号の増加傾向は,以上の原理に基づいて計算した中性数の増加に伴なう陽子数の傾向傾向に酷似することが分かった。

「元素の同重体系列表」目次

第三の法則 宇宙空間では陽電子と陰電子からなる結合電子対(空間子)により構成される。

 宇宙空間ではその媒質として、陽電子と陰電子からなる結合電子対(空間子)から構成される。結合電子対(空間子)は質量がきわめて小さいため、重力に影響されることなく、宇宙空間に自由自在に存在することができる。結合電子対(空間子)は電磁波を伝送することができる。「電子対消失」は「陽電子」と「陰電子」が結合して「結合電子対」になる過程であり、「電子対生成」は「結合電子対」が分解して「陽電子」と「陰電子」に成る過程である。

図231 電子対消滅のメカニズム
図232 電子対生成のメカニズム

第四の法則 原子の放射現象は宇宙線を含む放射環境によるものである。

 地球上に核種が安定なのか不安定なのかは、核種におかれている放射線環境によって決められる。地球上には絶えずに宇宙放射線が降り注いでくる。宇宙放射線にいろいろな成分が存在し、特に、中性子が抵抗されずに原子核を攻撃することができる。このような放射線環境は原子の不安定性や放射性をもたらす主な原因である。

第五の法則 原子の軌道電子の運動は原子核と結ぶ直線上での伸縮振動である

 原子の軌道電子の運動は原子核と結ぶ直線上での伸縮運動である。個々の電子の運動は核の周りで回転するのではなく,原子核との間に運動エネルギーと位置エネルギーの変換を繰り返して,平衡をたもっている。

原子の構造及び原子の軌道電子の運動模式図

原子構造の邱国寧模型

 当陽電子−中性子仮説(同重体理論)より導かれる新しい原子構造の邱国寧模型(原子量A=1〜A=4)を以下に示す。

軽水素原子(1-H-1)の原子構造模型
 軽水素原子は,電子と原子核(陽子)からなる。軽水素の原子核は陽電子1個と中性子1個からなる。
重水素原子(1-H-2)の原子構造模型
 重水素原子は,電子と原子核からなる。重水素の原子核は陽電子1個と中性子2個からなる。
トリチウム原子(1-H-3)の原子構造模型及びβ壊変方式
 トリチウム原子は,電子と原子核からなる。トリチウムの原子核は陽電子1個と中性子3個からなる。陽電子の半径は中性子の半径の1.44倍であり,陽電子の体積は中性子の体積の約3倍である。よって,1個の陽電子と3個の中性子と結合した原子核は準安定状態にある。ただし,トリチウム核がやや窮屈であるため,空間にある「結合電子対」から陽電子を1個とり入れて,原子核の体積を増やし,より安定な核になる。結果として,原子核の原子番号が1つ増え,1-H-3が2-He-3になる。一方,「結合電子対」のもう一方の陰電子がβ(-)線として放射される。
ヘリウム原子(2-He-4)の原子構造模型
 ヘリウム原子は,電子と原子核からなる。ヘリウムの原子核は陽電子2個と中性子4個からなる。陽電子2個の体積は中性子の体積の約6倍となり,ヘリウム核は余裕を持つほど安定である。

結論

 自然界を構成する基本の粒子は中性子である。地球上の元素は,中性子の含有量の数により,約270系列に分類される。また,中性子の固まりの立体構造多様性により,多くの準安定構造や安定構造を持つ。異性体の原因である。原子核の陽電荷は原子核の体積の大きさにより吸着される陽電子の数より現される。原子核が外的,内的原因により,立体構造が変形することがある。原子壊変である。変形によりエネルギー準位に変化が伴う場合に,電磁波(ガンマ線)として吸収(放出)される。γ壊変である。また,変形によ立体構造の体積に変化が伴い,吸着される総陽電子の数が変わる場合に,陽電子が吸収(放出)される。β壊変である。放射性核種は原子核の立体構造が準安定核種であり,その放射壊変の結果,安定構造になる。つまり,原子量が変わらず,最終的に同重体の安定核種になる。
 当「陽電子−中性子説(同重体理論)」は原子核の放射性現象を始めとするあらゆる問題点の解明ができ,画期的な理論として期待されている。

  

次のページ

当ホームページに関する最新情報をインターネットメールマガジンを通して,配信しています。興味のある方は,今すぐ登録して下さい。
■メールマガジン・アドレス登録メールアドレス(半角):
■メールマガジン・アドレス削除メールアドレス(半角):
Copyright (C) 2001-2005, Guoning Qiu. All rights reserved
この論文は2001年9月14日付けで文化庁にて第一公開年月日の登録を行いました。(登録番号は 第18418号の1)
このページに関する問い合わせは guoningqiu@aol.com まで