プリンキピア続編陽電子−中性子仮説(同重体理論)>序章 問題点の導入

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元素の由来と発見の歴史(一)

元素とは
元素という単語の意味は,文字通り,「物質の根元,物質の基本」である。現在,地球上に約110種類元素の約1300核種が発見され,科学のデータブックに載せられている。しかし,これら元素の発見に,人々は多大な努力を費やしてきた。そして,それも人々は長い歳月において,いくつかの認識革命および意識更新を成し遂げた結果でもある。

言うまでもなく、地球上においては人類だけが優れた思考能力を持っている。また,言語の発達により交流が深められ,さらには,文字の発生により、人々は前人の経験や教訓を後世に伝えられるようになった。観察ー思考ー交流ー派生,このようにして,人間社会に「知識」や「学問」というものが形成され,代代受けつかれるようになった。そして,あらゆる事象の間に関連を見出し,「知識」として後世に残す作業をする人達が現れた。彼らはすなわち後に哲学者と呼ばれる人たちである。

森羅万象の中に,元をたどっていけば,変わらないいわゆる根源的なものが存在するに違いない。古代の哲学者達が周りにあるさまざま不思議な現象を見抜いて、やっとこのことに気を付き始めた。そして、この変わらぬ基本的な、本質的なものを「元素」と名付けた。

元素という単語は今でも科学用語として使われている。しかし,その意味は最初に定義したものとは根本的に違っている。いや,過去たる各々の時代においても,元素という単語はそれぞれ異なった定義や解釈がなされていた。元素の発見年表を調べると,かつて新元素の発見には四つのはっきりしたブームが示される。これは決して単に偶然的なものではなく,それぞれ科学技術が進歩した背景にあることはいうまでもない。そして,そのキーワードはもちろん「観念の更新」であろう。
元素の出発点−四元素論

古代の哲学者達が考えていた「元素」とは今のと根本的に違い、漠然とした抽象的なものであった。「火」、「土」、「水」、「空気」の四つであり,これがいわゆる「四元素論」である。いろいろなもの自然サイクルを観察した結果,世の中の物質を以上の四つの元素に変化することができることに気づいた。だから,彼らは世の中の事象もきっとこれら四つの元素の組み合わせで構成されるに違いないと信じていた。そして,人達はこれらわずか四つの元素の間に因果関係を導き出し、無理やりに世の中の変化を解釈して、原始的な世界観を芽ばいさせた。「四元素論」の自然観は二千年ものの間に,不滅な理論として人々の意識観念を支配しつづけた。

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この論文は2001年9月14日付けで文化庁にて第一公開年月日の登録を行いました。(登録番号は 第18418号の1)
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