第三章　日本列島海岸の潮汐特徴

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東京湾沿岸部の潮汐特徴

冬至点新月

表511に東京湾沿岸部の冬至点前後の新月（1997年1月9日）の潮汐水位表を示す。各検潮所の位置を図501に示す。

図511　東京湾沿岸部地図

満潮の水位変化

満潮水位が湾岸の奥部（東京）が入り口（伊東）に比べで44cm上昇した。-潮汐規模の変化朝夕二回の満潮の水位差がほとんどなかった。

表511 東京湾沿岸部の冬至点前後の新月の潮汐水位表
	1997年1月9日（第1新月）
	満潮					干潮
	時間	水位	時間	水位	水位差	時間	水位	時間	水位	水位差
20布良	5:22	144	16:00	155	-11	10:34	79	23:03	-13	92
21千葉港	5:37	186	16:31	195	-9	11:04	82	23:27	-18	100
22東京	5:37	187	16:34	196	-9	11:05	81	23:28	-19	100
23川崎	5:36	179	16:30	186	-7	11:02	81	23:25	-17	98
24横浜	5:35	175	16:29	182	-7	11:02	80	23:24	-17	97
25横須賀	5:35	174	16:23	184	-10	11:00	90	23:28	-6	96
29伊東	5:44	145	16:18	152	-7	10:55	80	23:22	-14	94

干潮水位の変化

干潮の水位としては、湾岸全体は前節に観測した太平洋沿岸部の結果と殆ど同じ変化パターンを示した。具体的に、正午ゾーンの干潮水位が午夜ゾーンの干潮水位より高く、昼夜両干潮水位差は96±4cmであった。

図512　東京湾沿岸部の冬至点前後新月の潮汐水位変化

夏至点新月

表512に日本列島の太平洋側沿岸部の夏至点前後の新月（1997年7月5日）の潮汐水位表を示す。

表512　東京湾沿岸部の夏至点前後の新月の潮汐水位表
	1997年7月5日（第7新月）
	満潮					干潮
	時間	水位	時間	水位	水位差	時間	水位	時間	水位	水位差
20布良	3:53	153	17:49	145	8	10:53	11	23:02	89	-78
21千葉港	4:28	185	18:02	184	1	11:15	11	23:36	97	-86
22東京	4:29	194	18:01	192	2	11:16	16	23:35	101	-85
23川崎	4:24	183	18:01	181	2	11:14	14	23:32	99	-85
24横浜	4:23	180	18:01	178	2	11:13	14	23:31	98	-84
25横須賀	4:18	175	18:00	174	1	11:19	21	23:32	101	-80
29伊東	4:10	153	18:08	147	6	11:10	11	23:21	91	-80

満潮水位の変化

湾岸の奥部が入り口に比べ、満潮水位が47cm（東京）上昇した。しかし、朝夕二回の満潮の水位差が4±4cmであり、満潮水位の5%にすぎない。

図514　東京湾沿岸部の夏至点前後新月の潮汐水位変化

干潮水位の変化

干潮の水位としては、湾岸の奥部が入り口と殆ど同じであり、特徴としては、同じく正午ゾーンの干潮水位が午夜ゾーンの干潮水位より低く、昼夜両干潮水位差は-83±3cmと殆ど同じであることが明らかとなった。

　図506に示すように、夏至点前後におかれる地球の環境では，太陽の延径効果による地面の上昇区域(すなわち太陽邱潮の干潮区域)は，北半球の正午ゾーン海域と南半球の午夜ゾーン海域であり、冬至点前後では，太陽の延径効果による地面の上昇区域は，北半球の午夜ゾーン海域と南半球の正午ゾーン海域であるため、上記の結果に示したように、夏至点前後(7月5日) におき、正午干潮が午夜干潮より77±7cm低いこと、逆に、冬至点前後(1月9日)におき、正午干潮が午夜干潮より91±8cm高いこと。また、潮汐時間や沿海の地理環境と関係なく一定であることは、単なる偶然ではなく、外的引力のみに対応すると他ならないことがわかる。

図506 太陽邱潮説明図

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