潮汐の真のメカニズム > 第二章 外的引力の「延径効果」と邱潮の導入

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固体地球は変形する
「吸水説」が提出される原点の一つは「外的引力に対して、変形しにくい固体地球が対応できないが、その代わりに流動性を持ち、変形しやすい海水が対応し、その現象が潮汐として現わされる。」云々である。しかし、これは事実無根の思いこみであり、固体地球は我々の想像以上に変形する。変形している。そして、外的引力の作用により変形が繰り返されている。

周知のように、地球は極半径が6357キロで、赤道半径が6378キロの回転楕円体という形になっている。つまり、地球の自転から発生する遠心力により、地球の直径が約42キロも引き延ばされている。

最近になって、地球潮汐(地殻潮汐)注3という研究も注目されるようになり、その真相も少しずつあかされるようになった。但し、多数の観測所があくまで研究用のため、データー収集が一貫していなかったり、大量のデーターを処理しきれなかったり、また、海の潮汐データーのように公開されていないため、今のところ、地球潮汐現象の真相を知る人は本のわずかしかいない。

地球潮汐の研究は主に地面の傾斜を測量することによって行っている。しかし、地面に立つ我々は飛行機に乗っているのと同じく、たとえ前後左右の傾斜具合が分かっても実際に飛行機がとれ位上昇し、或いは下降したかは分からない。一応でも、これまでの研究によると、地球潮汐による日間の地面起伏規模は20p〜30pであると報告注4〜7されている。これは当然無視することができない規模である。ちなみに、日本沿岸の海潮汐の平均干満差はおよそ70p前後ぐらいである。潮汐の規模は海水が持つポテンシャルに関連し、地理環境にも影響される。よって、地球潮汐が自分の規模より二、三倍大きい海潮汐を引き起こすことは十分可能だと考えられる。
外的引力の「延径効果」理論の導入

地球の海潮汐のメカニズムは外的引力の「延径効果」仮説の導入によって合理的に説明できる。

図10に示すように、外的引力が地球「近力点」(a)の地殻を牽引し、引力方向へ地球は直径が(ac)から(a'c')に延長される。楕円球になった地球の質量の分布が変化したため、地球重心(O)が引力方向の(O')へシフトされる。その結果、新しい地球重心(O')に対して、「近力点」(a')と「遠力点」(c')の地域の地面が上昇し、(b)及び(d)の地域の地面が下降することになる。地球表面に覆う海水は新しい地球重心(O')に対して再分布を行い、地面上昇海域(a'), (c')から地面下降海域(b'), (d')へ流動する。その結果、地面上昇海域(a'), (c')において、水面が地面に対して相対的に下がり、干潮になる。逆に、地面下降海域(b'), (d')においては、水面が地面に対して相対的に上がり、満潮になる。

図10 「延径効果」説明図
外的引力の「延径効果」を以下のようにまとめられる:
「外的引力は何らかの原因で地球の最接近の地面を牽引し、同方向の地球直径が延長される。地球の質量分布が変化したため、地球重心が引力方向へシフトされる。よって、地球の近力点と遠力点の地面が地球重心に対して上昇したことになる。その結果、地表に覆う水は地面上昇地域から他の地域へ流動し、潮の干満現象を生み出す主な原因である」。

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当論文は2000年11月15日付けで日本国文化庁にて第一公開年月日の登録を行いました。(登録番号 第17591号の1 )
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