潮汐の真のメカニズム > 第二章 外的引力の「延径効果」と邱潮の導入

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第二章 外的引力の「延径効果」と邱潮の導入
前章を総合すると、図809の連続画像に示されるように,日本沿海の潮汐干満水位差が150cm〜500cm規模の各海域の新月グループにおいて、毎日二回の満潮水位の高さに変化が殆どみられず、しかも年間変化も見られなかった。逆に、毎日二回の干潮水位の間に顕著に変化し、しかも年間を通して外的引力の方角変化により生ずる引力の強弱にあわして、規則正しく変化していることがわかった。

なぜ毎日に満潮が二回あるのか、なぜ二回の満潮の方向が引力方向と垂直するのか、なぜ満潮が外的引力の方位的な変化に対応して変化しないのか。逆に、なぜ干潮は外的引力の方位的な変化に対応して変化するのか。ここに来て、外的引力が海水を吸引し、満潮を引き起こすと主張される「吸水説」の根拠は全てが崩されるようになり、根本的に間違っていると結論付けられた。
図8 図801-808の同期変化
水位上昇の錯覚
満潮では水が上昇しているように実際に我々の目で見える。水が流動性を持ち、重力の影響で位置の高い処から低い処に流動するのが一般的な常識だから、水位が上がってくることはとても不思議に思われる。よって、外的引力の支配を考案する「吸水説」に対して疑問を持つ人はいなかった。

しかし、水位が上がっているように見える原理は太陽が昇っているように見える原理と同じく、単なる我々の錯覚である。つまり、我々がみる満潮による水位の上昇の「上昇」は地球の地面が変化しない前提で成り立っている。
地上に立つ我々は船のデッキに立つのと同じく、地震など激的な変化とは異なる地殻の微小な且つゆっくりした変動を感じとることは難しい。しかし、水は違う。たとえどんなに微細な位置ポテンシャル的な変化でも、水は見逃しことなく反応して、流動(波転)することによって、水面の高さを調節して、位置ポテンシャルの差をなくす特性を持っている。もし地面が上下に変動が起きれば、グローバル的な位置ポテンシャルの差が生じることになる。海水はこれを敏感にキャッチして流動(波転)し、現象として水位の変化が現れる。これこそが真の潮汐メカニズムであると考えられる。

つまり、図9に示すように、満潮は月など外的引力が地球の水を直接に吸引することによって引き起こされるのではなく、地面を持ち上げることによって、間接的に引き起こされると考えられる。地面が持ち上げられたことで、水がポテンシャルを獲得し、高くなった地面から、低くなった地面へと流動(波転)するようになる。現象として、上昇した地面において、地面に対して水面が下がり、干潮現象になる。一方、下降した地面において、地面に対し水面が上昇し、満潮現象となることが考えられる。
図9 満潮、干潮の錯覚図

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当論文は2000年11月15日付けで日本国文化庁にて第一公開年月日の登録を行いました。(登録番号 第17591号の1 )
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