プリンキピア続編陽電子−中性子仮説(同重体理論)第三章 当理論の応用 

前のページ| サイトマップ | ホーム | 次のページ

現代錬金術の原理

 表1,2にこれまで発見された原子番号が79である同位体元素群のデータを示す。表に示したように,79Auではたくさんの同位体が存在している。しかし,安定核種は197Auだけであり,他のはすべて放射性核種である。197Au以外の核種はβ壊変を起して,最終的にそれぞれの同重体系列の安定核種へ変わる。

表1 原子番号Z=79系列核種の壊変結果-1
原子量 原子番号 核種名 半減期 壊変方式 娘核種 最終安定核種
190 79
190 Au
79
42.8 m β(+), 軌道電子捕獲
190 Pt
78
190 Pt
78
191 79
191 Au
79
3.18 h β(+), 軌道電子捕獲
191 Pt
78
191 Ir
77
192 79
192 Au
79
4.94 h β(+), 軌道電子捕獲
192 Pt
78
192 Pt
78
193 79
193 Au
79
17.65 h 軌道電子捕獲
193 Pt
78
193 Ir
77
194 79
194 Au
79
1.58 d β(+), 軌道電子捕獲
194 Pt
78
194 Pt
78
195 79
195 Au
79
186.1 d 軌道電子捕獲
195 Pt
78
195 Pt
78
196 79
196 Au
79
6.18 d β(-), 軌道電子捕獲
196 Pt 196 Hg
78 80
196 Pt 196 Hg
78 80
197 79
197 Au
79
* * 安定核種
197 Au
79
197 Au
79
198 79
198 Au
79
2.694 d β(-)
198 Hg
80
198 Hg
80
199 79
199 Au
79
3.14 d β(-)
199 Hg
80
199 Hg
80
200 79
200 Au
79
48.4 m β(-)
200 Hg
80
200 Hg
80
表2 原子番号Z=79系列核種の壊変結果-2
原子量
190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200



77-Ir Ir-191 Ir-193
78-Pt Pt-190 2.9d Pt-192 50y Pt-194 Pt-195 Pt-196
79-Au 42.8m 3.18h 4.98h 17.65h 1.58d 186.1d 6.18d Au-197 2.694d 3.14d 48.4m
80-Hg Hg-196 Hg-198 Hg-199 Hg-200

 表3にこれまで発見された原子量が197の同重体系列のデータを示す。この同重体系列において,安定核種は原子番号79のAu-197であるため,原子番号が79より小さい核種は「β(-)壊変」を起して,陽電子を核内にとり入れ,原子番号を増大させ,最終的にAu-197になる。一方,原子番号が79より大きい核種は「β(+)壊変」や「軌道電子捕獲」によって,結合する陽電子を放射して,原子番号を減らし,最終的にAu-197になる。つまり,原子量が197の核種は最終的にはAu-197に変わるわけである。だから,現代錬金術として,核反応によって,原子量197を目指せば最終的にAu-197が得られるわけである。

表1 原子量A=197系列の壊変結果
原子量 原子番号 核種名

半減期

壊変方式 方向
197 78
197 Pt
78
18.3 h β(-) =原子番号が1増え,197Auになる
197 79
197 Au
79
* * 安定核種
197 Au
79
197 80
197 Hg
80
2.67 d 軌道電子捕獲 =原子番号が1減少し,197Auになる
197 81
197 Tl
81
2.84 h β(+), 軌道電子捕獲 =原子番号が1減少し,197Hgになる
197 82
197 Pb
82
8 m β(+), 軌道電子捕獲 =原子番号が1減少し,197Pbになる
78-Pt-197 + (陽電子−陰電子) 結合電子対  →   79-Au-197 + 陰電子
80-Hg-197 + 軌道電子  →   79-Au-197 + (陽電子−陰電子) 結合電子対
81-Tl-197 + 軌道電子
81-Tl-197
 → 
 → 
 80-Hg-197 + (陽電子−陰電子) 結合電子対
 80-Hg-197 + 陽電子
82-Pb-197 + 軌道電子
82-Pb-197
 → 
 → 
 81-Tl-197 + (陽電子−陰電子) 結合電子対
 81-Tl-197 + 陽電子 

推論
 
 79Auを合成する時に,Zが79を目当てにして合成しても,79Auは一応として生成した。しかし,原子量が197以外の核種は短い半減期で最終的に他の原子番号に壊変してしまう。しかし,原子量が197を目当てに合成するなら,たとえ最初に他の原子番号の核種ができたとしても、これらは最終的にAu-197に成ることが明らかである。 

前のページ| サイトマップ | ホーム | 次のページ

当ホームページに関する最新情報をインターネットメールマガジンを通して,配信しています。興味のある方は,今すぐ登録して下さい。
■メールマガジン・アドレス登録メールアドレス(半角):
■メールマガジン・アドレス削除メールアドレス(半角):
Copyright (C) 2001-2005, Guoning Qiu. All rights reserved
この論文は2001年9月14日付けで文化庁にて第一公開年月日の登録を行いました。(登録番号は 第18418号の1)
このページに関する問い合わせは guoningqiu@aol.com まで