潮汐の真のメカニズム > 序章 問題の導入

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潮汐現象とは
地球には潮汐という現象があり、毎日およそ二回、海面が上昇(満潮)と下降(干潮)を繰り返している。また、同じ海域においての潮汐の干満時刻と干満規模が毎日少しずつ変化し、一ヶ月(太陰暦)の周期と一年(太陽暦)の周期をもって規則正しく繰り返されている。その変化は月の周期や地球の自転、公転周期と密接に関連し、外的引力(太陽や月の万有引力)の干渉が伺わせる。

潮汐が太陽や月に関連することは遠い昔から知られているが、そのメカニズムについては未だに解明されていない。世界の潮汐状況はとても複雑で、上記のような時間的、季節的な影響だけでなく、各海域の地理的な影響も著しく、世界各地におき、同じ潮汐パターンを持つ海域がほとんどないぐらい多種多様である。よって、各海域におき、検潮所が設けられ、刻々と変化する潮汐情報を地道的に収集し、更にこれに基づき、一帯の潮汐情報を予測している。しかし、このような情報の適応範囲はあくまで局地的なものであり、そこから少し離れるだけで全く予測はずれになることも珍しくない。

一方、このような複雑な潮汐のメカニズムに関して、潮汐理論などにまとまった形のものがなく、百科全書一ページの一角に簡単に紹介されているのみである。また、その根拠或いは出処は全く不明であり、あくまで常識扱いとされている。一応、今のところ、外的引力が直接に海水を持ち上げるという通説とされている「吸水説」が主に挙げられており、広く受け入れられている。

「吸水説」は大昔からすでに提唱され神話の形で存在した。最初に学説として提出しようとしたのがケプラー(独、Kepler, Johannes, 1571-1630)だが、その仕組みをうまく説明できなかったため、「非科学的にナンセンスだ」とガリレイ(英、Galilei, Galileo, 1564-1642)に切り捨てられた経緯があった。後に、ニュートン(英、Newton, Sir Isaac、 1642-1727)の万有引力の提出で、「吸水説」は一応「ワザアリ」としての「判定勝ち」となったが、なぜか一躍して不滅な理論として人々に確信させるようになった。しかし、この理論は直接に証明されたものではなく、暗黙の了解として常識となったものである。

外的引力が具体的にどのように潮汐に影響しているかについて、個々の人はそれぞれのとらえ方をし、曖昧な、かつ抽象的なイメージを描きながら、更に推理や仮想を加えて自己流に解釈するにとどまっている。だが、この数百年間の研究は「吸水説」が正しいことを前提にして行い、或いは、「吸水説」と食い違う実測データーの「引き起こす」原因を探り、「吸水説」の正当化を守ってきている。

人たちにとって、「前提」さえ合っていれば何の説明をし、どんなに解釈の仕方をしてもよくなり、そして、どんなに合わない現象があってもただ単に個別的な、特殊なケースとして扱わされ、全くおかしくない、疑わないという確信状態に陥っている。その「前提」はもちろん「吸水説」が正しいものだ、とのことである。この前提を守るため、万有引力の特長まで無視してもよいことになり、特に最近では「万有引力」を「水への親和力」と勘違いする動きも出始めた。鉄への磁力と同等扱いで、「万有引力」をズバリ「吸水引力」へと歪曲されつつあり、いつしか人間体内の水への応用も「ワザアリ」と認められるようになった注1。

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当論文は2000年11月15日付けで日本国文化庁にて第一公開年月日の登録を行いました。(登録番号 第17591号の1 )
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