科学ジャーナリスト
邱 国寧 博士
(Guoning Qiu Ph.D.)
guoningqiu@aol.com
月面クレーターは隕石の衝突によりできたものではない |
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月面の最大な特徴はやはり無数に散在するクレーターである。月のクレーターは直径1ミリメートル以下のものから1300キロメートルを超えるものまで数え切れないほど存在している。そして、月面に直径1キロメートル以上のクレーターがなんと30万個以上もある。
このように並べてみとる、「隕石衝突説」の確立にいかに根拠が不十分だと言うことをうかがい知ることができる。しかし、いまでは教科書、専門書、百科全書には「隕石衝突説」があたかも真理のように扱っている。
実際に隕石が月に落下する確率を考えてみることにする。太陽系には各天体が一定のルールに制約されて回転している。惑星を含むすべての天体の回転速度はその天体の大きさ(赤道半径)や密度と関係なく、太陽との距離によって決められている。つまり、天体の飛行速度が決まれば、その天体が太陽系にある軌道の位置も決まると言うことである。そして、太陽から遠ざかって行くにつれて、天体の公転速度が遅くなる。
地球の衛星も同じ原理である。 |
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月面クレーター形成の真のメカニズム | |||||||
月面上に大量なクレーターはどんなものよりどのように作られたのか。その答えは月面の情報から知ることができる。 月の表面を構成する玄武岩、斜長岩、角礫岩などの岩は熱が加えられることによってできたものである。つまり、月の形成初期或いは形成段階において、月全体が熔岩のみの星という状態にあるか、少なくでも月の表面全体が溶岩に覆われていたことが示された。この状態をマグマオーシャンと言われる。
蒸発、或いは昇華して気体となった気化成分が上空で冷却され,結晶になって雪や、雹のように月面に降ってくる。そして、地下爆発、噴火があった場合、生じる噴出物,火山灰、乱石などは月面の上空に飛び交い、嵐は、これら大気に浮かれている物体を激しく入れ混じり、衝突、粉砕、混合など様々な気象現象を繰り返した。
マグマが固形化する過程には粘度が高まり、表面張力が低くなるという半固体状の段階がある。この段階において,下から気泡が上がってきたり,或いは,衝突物が上から落ちたりすると,跡が形成されやすく,しかも,この跡はマグマが完全に固形化するまでの間に大きな変形が起きずに,記録として残された。 半固形化したマグマオーシャンの膜(岩層)が薄かったときでは、地下のマグマの流動により、膜が寄せ盛り上がったり、膜が割れて谷ができたりする。また、比較的に大きい物体が落下することにより、膜が破壊されて、クレーターを形成した後に、マグマが再びクレーターを充填したりして、いろいろな地形を作っている。 |
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