プリンキピア続編 > 月面クレーター形成の真のメカニズム > 序章 問題点の導入

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なぜ月はいつも同じ面を地球に向かせているのか

夜空に飾る地球唯一の衛星―月は地球にいつも同じ方向を向けており、我々は地球上にいる限り、月の裏側を覗くことはできない。

なぜ月はいつも同じ顔を地球に向かせているのか。教科書や専門書上では、月が公転周期と自転周期が一致しているからだとか、地球の周りを平均約27日かけて公転し、同時に1回の自転をしているためだとか、あたかも一致していることが偶然だとも捕らえる説明の仕方をされており、これも果たして本当に偶然なのか。

もっと不思議なのは、月が両面性を持っていることであろう。実は、地球上では決して見えない月の裏側は我々がいつも見ている表側の顔とはまるっきり違うものである。月の表側には色が黒く、海やベイスンと言う大型的低原地形が多く存在するが、これに対して、裏側には一面白っぽいクレーターに覆われている。

しかも、外観だけでなく、月は表側と裏側とでは、構造、構成そして地形(月形)などにおいてもまるっきり異なる世界のように両面性を持っている。なぜなのか。

月は完全な球体ではなく、X, Y, Z軸半径の長さがそれぞれ異なるいわゆる三軸不等楕円体の形をしており、一番長い半径を地球に向いている。月の表側の地殻が薄いが、海を構成するのが比重の重い玄武岩である。これに対し、裏側の地殻が厚いが、地殻の構成成分は比重の低い斜長岩である。この違いにより、月の重心は月の形上の中心から約2キロメートル地球より方向にずれている。つまり、月は重い面を地球に向けている。これも一体なぜなのか。

これを理解するには、我々の頭にある当たり前だと思いこんでいる一つ誤解された常識を正さなければ行けない。それは「天体の回転運動は遠心運動だ」という誤解である。これさえを正確に理解すれば、月の回転運動を正確に認識できるだけでなく、月の起源、形成にも容易に答えを見いだせるようになる。

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当論文は2000年11月15日付けで日本国文化庁にて第一公開年月日の登録を行いました。(登録番号 第17591号の1 )
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