プリンキピア続編 > 月面クレーター形成の真のメカニズム > 第三章 月面の形成シナリオ

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月面の形成シナリオ(四)
以上のように、月面にあるクレーターが主に、マグマオーシャン状態の月面において、物体が空から降ってきたり、海底から浮きあがってきたりして形成させると考えられる。もちろん、そのほかにもいろいろな原因が考えられる。

たとえば、マグマオーシャンの海底構造に深浅の差、或いは温度差があった場合には固形化に時間差が生じ周囲から円となり、少しずつ真ん中へ蔓延し、くぼみの形になることが考えられる。

また、月には秤動という現象があり、月の赤道面が地球の重心に向けながら回転するではなく、北半球の上に来たときは北に向けたり、南半球の上に来たときは南に向けたり、結果として、月面の真の中心が地球上で実際に観測された月面中心の上下左右へと移動することが分かる。月の秤動により、月のマグマオーシャンに対する外的引力の実際の方角が微妙に変化するため、マグマオーシャンに満ち引きという潮汐現象も月面に様々な地理的な特徴をもたらしている。

月面の温度が次第に下がるにつれて、完全に固形化した地層の岩盤ができるようになり、気象をもたらす原因も段々と弱くなり、大きい岩石が大気に浮けなくなり、先に地面に降下した。しかし、完全に固形化した地面では、大きな岩石が降下しても変化しなくなった。岩がそのままの形で存在するか、固い岩盤と衝突して粉砕するかになる。

気温が更に下がると、気体成分が固形化して降下し、大気が少しずつ薄くなっていった。大気に浮く小さい固形化物質が大気に支えられなくなり、最終的にレゴリスとして降下し、月面に覆った。

つまり、クレーターをはじめとする月面の地形は、月面のマグマオーシャンが半固体状態から完全に固形化する間の月の形成、進化に当たって起きたいろいろな気象現象を記録したものだと推論できる。

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当論文は2000年11月15日付けで日本国文化庁にて第一公開年月日の登録を行いました。(登録番号 第17591号の1 )
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