2009年6月27日 蚕玉岳,朝日岳,(Mt.KODAMADAKE 2,979m,Mt.ASAHIDAKE 2,975m)


行動記録(山スキー)

登山コース
8:00 乗鞍高原観光センター前バス停 -> 8:40 肩の小屋(大雪渓前)バス停着


下山コース
15:30 位ヶ原山荘バス停 -> 16:00 乗鞍高原観光センター前バス停着


行動時間(休憩を含む)
8時間程

山スキー装備
ZEROPOINT スキーザック(青色30L)
SALOMON DEMO XR('07-08)
HEADゲレ用アルペンブーツ

日帰温泉
波田町 竜島温泉 「湯けむり館」 大人1人 700円

マップ
こちらを参照して下さい。

コメント
白馬大雪渓、針ノ木大雪渓から4週間ぶりに乗鞍に帰ってきた。(^^)
山スキーシーズン最後となる今日。
すでにツアーコースには雪がなく、肩の小屋バス停まで行かなくてはならない。
そこで今シーズン最初で最後の春スキーバスを利用した。
春スキーバスと言っても特別な事はない。ただ観光センターから乗り込む際は駐車場からではなく、湯けむり館とセンター中間の道路わきにバス停が置かれている。
そこに並ぶのだ。^^

さて、朝7時に観光センター前駐車場に到着する。
朝飯となるウィンナーパンと牛乳珈琲を頂く。いや〜しかし凄い来客数だ。
8時前にはすでに駐車場は満車となる。

さて、朝食も済ませた所でバス停に並ぶ。
この時期になるとモーグラーやアルペンレーサーの方々も並ぶようになる。
そういう自分もデモ板下げていますが・・・。(^^;
そろそろ山スキー板とブーツ買わないとなぁ・・・。少しみっともなく思えてきた。
定刻10分前には無事にバスに乗り込む事が出来た。
バスの中で隣に座ったモーグラー(A氏)が一言ぼやいた。

A氏「あっ。水忘れちゃった・・・」
B氏「たぶん上で買えるよ。」

・・・。
あそこはスキー場じゃないって。(^^;
買うとすれば肩の小屋まで歩かないと買えないけど、デモやモーグラーが山荘まで歩くだろうか・・・。
というかそれを知っているのだろうか???(^^)
教えてあげようか悩んだけど、やめた。
ダメなら雪渓の雪解け水飲んで下さい。(衛生面は分かりません

そして、肩の小屋口に到着。
いやぁ〜随分融けたなぁ・・・と。

ハイマツが姿を見せ始め、小カール沿いに雪渓が残っている。
剣が峰と蚕玉岳の中間コルから肩の小屋口までの雪渓はすでに遮断されているが、そのまま一直線に道路まで繋がっている。
今日のコースは・・・

@剣が峰と蚕玉岳中間コルからエコーラインまで
A朝日岳から肩の小屋口まで
B摩利支天岳(肩の小屋と畳平をつなぐ登山道)から肩の小屋口まで
C肩の小屋口から位ヶ原山荘前登山道入り口まで
(以下各コースは@ABCコースと呼ぶ)

なんとか15時には山荘まで戻れると見積もった。

日焼け止めクリームを顔に塗りつけ、スキースパッツを装着。ザックに板をくくり付け、一路肩の小屋経由で剣が峰を目指す。
ちなみに私の後姿は乗鞍大雪渓WebSiteの2009シーズンVol7 3ページ目の日焼け止めの話の所にに小さく掲載されています。

中間コルまでは40分ちょいで到着。
実は夏山登山道よりも雪渓伝いに登った方が早い。直登するのもありだが、今日は4コースすべてを回りたいので体力温存のため直登は避けた。

蚕玉岳山頂より穂高を望む。真正面に小さく劔岳が見える。7月に入ると言うのに空気が物凄く澄んでいて気持ちが良い。



蚕玉岳山頂より権現池。
乗鞍岳の山頂にはすでに雪は無かったが、池の周囲はまだ雪に覆われていた。

やがてコルに到着。
4週間前よりも数メートル下がった位置に雪渓があった。
出来るだけ、剣が峰側の雪渓の最先端まで登り、そこにスキーをデポする。
折角なので剣が峰山頂まで登る。(^^)
GW中登ろうと何度も試みたが、風速15〜20mの強風と雪で前に進めなかった。
実はこの日初めて剣が峰山頂に立ったのだ。

山頂から木曽御獄山がはっきりと見える。
あの山も山スキーが盛んな山である。
来シーズンはチャレンジしてみたい。
さて、時間も限られている。山頂を後にし、コルに引き返す。
さっそくエコーラインに向ってドロップ!
コース中間付近で一時停止。
剣が峰山頂直下のルンゼを見上げると頂上小屋の下までまだ雪渓が繋がっていた。
折角なのでそこまで登り返した。
雪があれば狙いたかったルンゼだが、これも来シーズンの楽しみとした。(^^)
頂上小屋直下から改めて滑りなおす。1〜2m間隔で散乱した小石を全て回避し、無事エコーラインに到着。
1000mの距離だが実に気持ちが良い斜面だった。
滑り降りる途中で、ここ乗鞍大雪渓常連の方々とすれ違う。GW中よくすれ違った。体格が物凄くガッチリした、真の山男というスタイルなので直ぐに分かった。(^^)
まだお話した事はないが乗鞍大雪渓WebSiteでも時々写真に写っている。
ちなみに自分も同サイトの2008シーズンVol17にて取材を受けた。
もろ顔映っているし。(^^;


板を外し、徒歩で肩の小屋口まで引き返す。
10分程度休憩し、次のAコースを目指すべく再び肩の小屋まで登る。
ここで軽くおやつを頂いていると先程の常連親父が部下を引き連れて戻ってきた。
私の顔を見るなり。「まだ道具は全部そろっていないようだな・・・(^^)」と笑顔でぼやかれてしまう。(笑
すいません。なんせ雇用調整で残業代も出ない状況なので、中々買えないんですよと心の中で思っていたけど。
夏のボーナスが出たら道具をそろえ始めようと思う。
さすがに何時までもゲレンデ装備という訳には行かないし、逆にゲレンデ様デモ板での限界を感じていた。
もともとゲレンデの様なオンピステを滑走する為に作られたアルペン板だから、やわらかいオフピステを滑る様な形状にもなっていない。
また重要な事だが、重たいザックを背負って滑走する場合、ゲレンデ様デモ板ではセンター幅が80mも無いのでジャンプや深雪滑走の際には左右の安定性を保ちにくい傾向にある。
特にジャンプが恐くて出来ない、いやむしろしない方が良い。
ちょっとしたクレパス越えジャンプでもかなりの恐怖心を感じる。
まぁこのスタイルは今シーズンまでとする。
さすがに少々みっともないと思い始めてきたからなぁ〜(^^;

さて、休憩もそこそこに朝日岳山頂を目指す。
途中、とある中年のおじさんに話しかけられる。

「今日はこれで何本目なの?^^」

実はこの方も乗鞍によくお越しになるそうで、やはり以前に乗鞍大雪渓WebSiteで取材を受けた経緯があった。
なんでも昔はスキーのインストラクターをしていたそうで、今は引退していると。
まだまだ全然いけそうな感じを受けたが・・・

色々とお話をしましたが、最後に白馬村の栂池ヘリスキーを勧められた。(^^;
白馬乗鞍岳まで徒歩1時間との事。
まだ白馬乗鞍岳は行った事ないので時間だけではピンと来ないけど、是非行って見たいですな。

30分少々で朝日岳山頂に到着。

肩の小屋口まではなんとかギリギリ繋がっていた。
登山客がピッケルを片手に次々と横断して行く。雪面はすでにザクザクの状態。
滑れるだけありがたいと思わなくては・・・。

さて、登山客の足取りも少なくなった所で、ドロップ!
ゆっくり滑ってきたので10分ぐらいで到着した。
さて、そろそろお昼が近くなってきた。
雪解け水が流れる小川に置いて冷やしておいた麦茶を飲み干し、昼食を頂く為に肩の小屋に登り帰す。
本日3回目。(^^;
15分ほどで肩の小屋に到着。今日は本当によく歩く・・・。
肩の小屋では好奇心の眼差しで見つめられる。
20代前半の若者にありえねぇ〜という顔をされた時には思わず苦笑いをしてしまう。

ここで卵蕎麦を注文。
持参してきた焼きオニギリ2個と一緒に頂く。
いや〜腹が減っているからダシ汁まで全て飲み干してしまう。
ご馳走さまでした。m( _ _ )m
時計を見ると14時近くだった。どうやら下山の時間が迫ってきた様だ・・・。
食器を返却し、ザックを背負い、急ぎBコースである摩利支天岳から畳平に向う登山道に向う。
肩の小屋口近くの急斜面にたどり着くが、すでに先客が待機しており、下から登ってきている方が見えたのでそこはパスし、その15m先の斜面から降りる事にした。距離が短いので5分程度で肩の小屋口にたどり着く。

さて、ここから位ヶ原山荘へ下るCコースだが・・・肩の小屋口からエコーラインを畳平方面に向って歩くと直ぐに右カーブになるが、そのカーブの右路肩の雪渓から滑り込むルートになる。
そのまま雪渓に沿って滑ると、屋根坂と呼ばれる斜面に入る。
まだ雪に埋もれているがここで夏山登山道と合流する。
ここまで来ると縦溝が深くなり、殆ど横滑りする形で滑り降りる。
登山道脇の小川に沿い、シラビソの林を掻い潜ると山荘前のエコーラインに出られるが、この時期の雪の状態だと、雪を踏み抜いてしまう可能性が高くなる。
なるべく登山道に沿って滑る。
滑ると言うよりもスライドターンしか出来ない(^^;
エコーラインが見えた所で板を外す。残り10mを歩いて下る。

山荘から乗鞍岳を見上げる。
いや〜初めてスキーで山荘まで来た(^^)
いつもはツアーコースで三本滝まで戻っていたからなぁ。
さすがに次週はここまで滑り降りる事は無理でしょう。
エコーラインと登山道の交差点付近の雪は溶けつつあり、沢が見え隠れしていた。

位ヶ原山荘で珈琲を頂き、エコーラインバスで乗鞍高原観光センターに戻る。
いや〜充実した1日だった。
湯けむり館の乳白色濁湯が気持ちよく感じた。(^^)